ISHIBUMI はじまります!

はじめに

「ORIZURU」の小林(まっさん)です。いつも私たちの活動にご関心をお寄せいただき、心より感謝申し上げます。このたび、「まちの墓建立プロジェクト ISHIBUMI(イシブミ)」を立ち上げるにあたり、その根底にある想いを皆さまにお伝えさせていただきます。

ORIZURUの歩み

「ORIZURU」は、2016年12月に設立された任意団体で、今年で9年目を迎えます。創設から最初の2~3年間は、グリーフケアの普及を目指し、ホスピス訪問ボランティアやグリーフケア研修などに取り組んでまいりました。

2019年には活動の場を街に移し、「生活の延長線上にあるケアの場」、つまり日常的に利用できるケアの場を目指して活動しています。その拠点として、浄土真宗 厳念寺さんのご協力を得ながら、多様なコミュニティイベントを開催しています:

  • 忙しい日常の中で "ひとり時間" を味わえる「よるてら」
  • 心の支えを探すカードワークショップ「ココロスケープ」
  • 四食の教えをテーマに、心と身体を養う月替わりイベント「SHI.JI.KI.」
  • 自分が本当にやりたいことを見つけるライフプログラム「TOBIRA」
  • 中高年による中高年のためのサードプレイス「てらパーク」

ありがたいことに、多くの皆さまのご支援と仲間に恵まれ、年間65回以上のイベントを開催できるようになりました。(写真は2024年12月の「てらパーク」の様子です。寒い冬の日でも、心が温まるひとときでした。)


プロジェクトへの想い

「かなしみを支えられる社会を実現する」という信念は、設立当初から現在に至るまで、私たちの活動の中心にあります。そしてこれからも変わることはありません。

一方で、私自身が50歳を迎えた今、集まってくださる方々と「共に歳を重ねていきたい」という気持ちがより強くなりました。ただ、これから10年、20年とコミュニティ活動を続けていく中で、私自身を含む誰かが、この世を旅立つ日を迎えることになるでしょう。これは避けられない現実ですが、ケアを軸足とするコミュニティづくりに携わる者として、生者と死者、さらには死者同士のつながりを考えないわけにはいきませんでした。

生きている者同士のつながりだけでなく、先に旅立った方々同士のつながりも保証できるコミュニティをつくりたい

そうした想いから「まちの墓(共同墓)」を建立し、つながりを形として残すことを目指したいと思いました。

  • 仲間とともに賑やかな寺院の境内墓苑で安心して眠ることができる
  • 「先に行って待っているね」「またあとで会おうね」と言い合える関係を育む
  • 誰もが生きた証をこの世に残すことができる

もちろん最終的にどの埋葬方法を選ぶかは、個人や家族の意思によるものです。しかし、コミュニティとして共同墓を築き、「ORIZURU」に関わってくださったすべての方々の冥福を祈る場をつくりたいと考えています。


ISHIBUMI プロジェクト

「ISHIBUMI(イシブミ)」は、個人・お寺・コミュニティが協力して「まちの墓」を建立するプロジェクトです。安心感と生きる意味を共に育める未来を、ぜひ皆さまと一緒に創り上げたいと願っています。

ORIZURU代表 小林正昭